みなさんが学んだことの中で記憶に残っていることや役に立っていること、今現在も通用していること=仕事力についての第3弾「デスクワーク技術」編です。

■文書作成の基本は議事録作成

多分みなさんの会社もそうだと思いますが、若手のやる仕事に議事録作成があります。
打合せや会議の出席者の中で、一番の若手がだいたい指名されますよね。
そして先輩なり、上司なりが赤字を入れてフィードバックする。
なぜ手間をかけてでも若手に依頼するかというと、議事録というのは文書作成の基本だからです。
文書作成における基本的なルールや作法がぎっしり詰まっているのです。
これができるようになれば、他の文章もうまく作れるようになる。
だから、議事録作成を通して、文章作りの基本を、時間をかけて指導しているのです。
ではその議事録作成をもう一度確認しておきましょう。
まず、やってしまうありがちな間違いは、発言録を書いてしまうことです(今でも、このパターンでものすごい議事録を作成している会社もあります)。
本来、議事録とは、その会議で決まったことを書くもの。
極端な言い方をすれば、途中経過は省略し、決まったことだけを証拠として残すことが求められているものです。
決まったこと、確認したいこを、簡素に書いて関係者へ報告し、間違いがないかを確認してもらって、決定とする。これが議事録の役割なのです。
次に議事録で必ず盛り込むべき項目をあげましょう。

・日時
・場所
・参加者
・本日のテーマ(論点・議題)

そして重要なのが、次の4つです。

・決定事項
・持ち越し事項
・要確認事項
・次回の宿題(誰がいつまでに/To Do内容)

これらが簡素に明確に整理されて書かれていたらパーフェクトです。
掲げた項目をフォーマットにして、事実だけを簡素に書くことで、構造化してまとめることができます。
決まったことのほかに、決まらなかったこと、確認が必要なこと、次回までにやるべきことを、簡素に明確にまとめる文章作成のスタイルを繰り返して実行してみましょう。
なお議事録の証拠としての役割から残しておくべき付属意見というのもあります。
Aさんはこういうコメントを発言したとか、こういった反対意見もあったけど、こう決まったとか。
特に会議のキーパーソンがどのような意見を言ったかを書き加えることや、簡単な経緯をまとめるのも良いでしょう。

今回は、ここまでです。「デスクワーク技術」編はボリュームがありますので、数回に分けてお届けしていきたいと思います。
次回は、パワーポイントの資料作成について、お話させて頂きます。