アウトソーシングと派遣は混同されやすいですが、明確な違いがあります。
みなさんはおわかりでしょうか?
アウトソーシングとは
企業が担う業務を外部の専門業者に委託することです。外部(Out)から調達(Sourcing)という意味が転じて、外部から人材を調達してきて、自社の業務を進めていく経営方法のことをいいます。自社で人材を新たに確保する必要がなく、設備投資もいらないので、余分なコストをかけることもありません。
●アウトソーシングをして行うことの多い業務
・コールセンター、カスタマーサポートの対応
・テレアポなど見込み顧客の確保
・商品の梱包や発送、在庫管理
・店舗、事務所などの清掃
・経理や会計などの事務処理、請求書の作成
・PCデータ入力業務
・企画、開発、運用のIT業務
・人事の給与計算、採用業務
●アウトソーシングに向いている業務
・必ずしも社内で行う必要のない業務
・社内での増員が難しい
・継続するルーティング業務
アウトソーシング導入におけるメリットは、まとまった業務を任せられる点が挙げられます。一旦、外部に業務を任せてしまえば、業務内容の変更がない限り、その業務に関する管理をする必要がなくなるので、社員はコアな業務に集中できます。ただし、業務に必要な情報を渡すことになるため、信頼できるアウトソーシング会社を選ぶことが大切です。
派遣との違いとは
アウトソーシングは「業務・成果物の提供」サービスであるのに対し、派遣は「人材の提供」サービスという点が異なっています。
受け入れ会社が派遣業者と「労働派遣契約」を結び、派遣社員を受け入れ、社員の管理下で事務を行うのが派遣の特徴です。
●派遣がかかわることの多い業務
・一般事務
・事務用機器操作(Word、Excel、PowerPoint)
・軽作業
・販売
・物の製造
・テレマーケティング
・案内、受付
・営業
●派遣に向いている業務
・社員の指示、管理のもとで行ってほしい
・短期的な業務、突発的な業務
・頻繁なルール変更、イレギュラーが発生する
派遣を活用するメリットは、必要な時期に、必要なスキルを持つ人員を確保できる点といえます。基本的に社内で業務を行うことになるため、社員が直接業務の指示を出しながら、同時に進行状態も把握できるのも利点といえるでしょう。
アウトソーシングは「業務委託」として外部企業と契約を結ぶものであり、派遣は「人材の手配」を人材派遣会社と契約するものです。それぞれが有利に働く業務があり、状況によっても活用法が異なります。
アウトソーシングと派遣の違いを知り、社内の状況と条件を見極めながら、業務の効率化につなげていきましょう。