最近は「タイパ」という言葉が日常化されましたね。
「タイパ」とは「タイムパフォーマンス」のこと。費やした時間と、それによって得られた効果や満足度の対比、すなわち「時間対効果」のことを言います。
それが就職活動でも求められているのが「タイパ就活」です。採用担当者はタイパを重視する学生にどのようにアプローチをすればいいのでしょうか?
■タイパ就活の具体例
・会社説明会の動画を倍速で見る
・会社説明会や面接にオンラインで参加する
・複数の企業と出会える就活イベントに参加する
・履歴書やエントリーシートをテンプレート化する
具体例をみると実はそこまでビックリする内容ではなく、中途採用でも行われており採用現場の日常の出来事だなというのが感想です。
■企業側のタイパ就活のメリット
〇採用工数が減らせる
新卒採用の担当者が実は兼務して業務を行っていることが多いです。新卒採用は時期により業務の波があるからです。その担当者からすると工数を減らせるのはとてもメリットで人件費を抑えることが出来ます。
〇効率的に人材獲得ができる
会社説明会を動画で行い、オンライン面接を行うことでいままでよりも面接を組みやすくなるため多くの候補者に会うことが出来ます。また、タイパを意識して就活を行う学生は、将来的に会社にもたらす利益も高いと考えることができ、意識が高い人材を確保することにも繋がります。
■企業側のタイパ就活のデメリット
〇情報が表面的
動画は倍速、面接はオンラインとなると対面で行っていた時よりも情報量が少ないのは事実です。実は説明会の実際の雰囲気だったり、面接の雰囲気などは印象に残りますし、意思決定において重要なんですよね。時間の効率化を重視してしまうと大切な情報が伝えきれていない可能性が出てきます。
〇ミスマッチが起こる
効率重視のタイパ就活を優先しすぎてしまうと、企業のリサーチや自己分析などが十分にできず、「思っていた仕事と違う…」と入社後のミスマッチにつながる可能性もあります。
■「タイパ就活」で企業が意識するポイント
〇SNSの強化
すでにSNSは使っていると思いますが、わかりやすく伝える工夫が必要です。短い動画や画像でたくさんの情報を詰め込むと結果的に印象が薄くなってしまいます。企業で働く雰囲気や社風が伝わる動画、福利厚生などポイントを押さえて情報発信しましょう。
〇選考フェーズによってメリハリをつける
いくらタイパが重要でも選考フェーズで時間をかけることは必要だと思います。ある程度選考が進んだ場合は対面に切り替えることも効果的です。意外と志望動機の決め手になるのは「会社の雰囲気」「面接官の雰囲気」と体感でしか味わえないことも多いです。オンラインではその体感が薄れてしまいます。その場合は学生が「タイパが悪い」と感じることが無いよう、時間をかける目的をあらかじめ説明しておくのもおすすめです。
■まとめ
「タイパ就活」は企業にとっても、学生にとってもメリットが多いですが、やはりデメリットもあります。SNSなどで情報はたくさんあるのに学生に伝わっていないというケースもでてきますので採用担当者はメリハリをつけてコミュニケーションをとっていうこが大切です。