AI面接。まだ導入されている会社は少ないと思いますが、どのようなことをするのかはなんとなくわかる気がします。
AI面接とは、AI(人工知能)が人間の代わり行う面接のことですね。AI面接は、スマホやパソコン上で専用のアプリやツールを利用して行われ、応募者の回答内容や言動などからAIが自動で適性を評価します。
回答内容や声、表情などをデータ解析して、事前に設定したアルゴリズムや基準に基づいて応募者の適性を自動で評価していきます。

■AI面接が注目される理由

AI面接が注目される背景は人材獲得が厳しい状況が続き、採用活動が多様化していることと、コロナ禍においてオンラインによる面接を導入する企業が増えたことが要因と考えられます。
以前は対面で合わないと面接出来ない、判断できないと思い込んでいた時もありましたが
(私も以前はそう思い込んでいた時もありました)
今はそのような考えの人はいないですね。オンライン面接は当たり前です。
オンライン面接は時間や場所の制約を受けずに参加が出来て、応募者側も企業側もメリットがあります。
オンライン面接が一般的になり、さらに内容が人間→AIというのもそれほど抵抗なく受け入れられるようになったのだと思います。

■録画型と対話型

AI面接には2つの手法があります。

・録画型:応募者と面接官がオンライン面接をした映像を録画してAIが評価・分析を行うもの

・対話型:AIが実際に質問を行い、それに対する回答を通じて評価を行うもの

■AI面接のメリット

・採用業務の負担軽減
一番この理由が大きいですね。どこも人材不足です。面接は一番工数がかかる業務です。その工数をAIに任せることで他の採用業務を行うことが出来ます。

・評価基準の一定化と客観性

複数の人間が面接を行うことの永遠のテーマになると思いますが評価基準を一定化するというのは難しいものです。もちろん面接の研修等行って一定化することも可能ですが人間なので感情があり、好き嫌いがあります。
その点AIにお願いすることにより一定化を保つことが出来ます。

・費用の削減

例えば新卒採用の場合、ある時期に多くの応募者との面接をする必要があります。対面の場合は会場代、面接官の手配、交通費などの費用が発生しますが、こちらの経費が削減につながります。

■AI面接のデメリット

・AIシステムの費用と専門知識

経費削減はメリットでも出しましたが、専用アプリやシステムを利用する費用は必要になってきます。またAIシステムの構築・運用をする知識も必要になるのでその点はハードルが高いと言えます。

・評価基準の偏り

質問に対する回答内容や声、表情などのデータを解析し、評価基準に基づいて自動で評価しますが、その特性から画一的な判断となり、評価基準に満たない場合は不採用と判断してしまう可能性もあります。
ある大手企業では評価基準の影響で男性ばかりが合格判定になってしまった
というケースがあったようです。

・企業文化・カルチャーフィットの判断が難しい

評価基準はAIに判定してもらうにしても人間の判断を加味した総合的な判断はちょっと難しそうです。企業文化・カルチャーフィットに関してはやはりAIだけの判断では難しそうです。

■まとめ

今回はAI面接についてメリット、デメリットを含めてご説明をしました。
すべてをAIに任せることはやっぱり難しいので通常の面接とうまく組み合わせて進めていくのが良いと思います。
ぜひ今後の採用手法のひとつとしてご検討下さい。