労働組合の日本労働産業ユニオン(東京都渋谷区)は2月28日、退職代行サービスの利用実態について調査結果を発表しました。利用者の半数近くは勤続1年以内ですが、11年以上勤務している人も利用していることが明らかになりました。
■利用者の約8割は「正社員」、半数近くが「勤続1年以内」
退職代行サービス「退職代行TORIKESHI」の利用者4963人の利用実態を分析した同調査では、「正社員」からの依頼が4113人と大きな割合を占めています。利用者は雇用形態を問わず同サービスの利用料2万5000円を支払う必要がありますが、「契約社員・派遣社員」(454人)や「アルバイト・パート」(396人)でも退職代行サービスを使って辞める人がいることがわかりました。

勤続年数別に見ると、最多は「1年以内」で、約半数にあたる2408人が該当しております。次に「1年から5年」が1802人、「6年から10年」が671人と続いており、勤続年数と利用者数は反比例していることがわかります。一方、11年以上勤務していても退職代行サービスを利用して辞めた人が82人もいます。

■実は幅広い年齢層が利用、地域は主要都市圏に集中
利用者の年齢別では、「20歳代」が2951人と圧倒的に多いです。次いで30歳代(1050人)、40歳代(512人)、50歳代(258人)と続いており、幅広い年齢層が利用していることがわかります。

調査では地域別のデータも出ています。それによると、東京都(774人)や神奈川県(502人)、埼玉県(441人)といった首都圏のほか、大阪府(536人)や愛知県(393人)などの主要都市圏からの利用が目立ちます。
■利用者は退職代行をLINEで依頼、再び出社することはない
「24時間対応・即日対応可」をうたう「退職代行TORIKESHI」は、利用者はLINEで退職代行を依頼。退職届や離職票といった必要書類の受け渡し、貸与物の返却など必要な手続きは郵送で済ますことができるため、利用者が会社に直接出向く必要はないようです。