「ピープルアナリティクス(People Analytics)」
社員の人事データや行動データを収集・分析して、人材活用のための知見を得る技術のことと言います。

●分析対象となるデータの例
・社員の属性(年齢、性別、所属する部署や部門、保有するスキルなど)
・適性検査や人事評価の結果
・勤怠情報
・メール/電話/パソコンなどの使用状況 など

今までは担当者の経験や勘に頼っているだけではなくてデータ活用により意思決定、解決が出来れば効率的に進められるはずです。

前職で、中途採用の求人ヒアリングの時に部長から
「僕と同じようなタイプがいいんだよね」
と言われたことがあり、私は「(なんだ、それは????)」と思っていましたが
「僕と同じようなタイプ」がいいかどうかは別にして、この職種はこのようなタイプとわかれば採用後の長期的に活躍が出来るのではないかと思います。

■ピープルアナリティクスを導入するメリット

ピープルアナリティクスはどんな時に活躍するのでしょうか?

・採用
先ほど、前職の例をあげましたがボヤっとしている人物像が明確になります。

例えば、活躍している社員の属性や志望動機・保有スキル・面接時の質疑応答の内容といった情報から共通項を見つけ出すことで、自社で活躍できる可能性の高い人物像が明らかになります。同じ要素を持つ候補者へ戦略的にアプローチすることで、採用後の定着や活躍にも繋がることが期待できます。

・異動配置・育成

社員のスキルや能力、志向などをデータ化することで、一人ひとりの適性に合わせた異動配置が可能になります。例えば、部署ごとに高いパフォーマンスを発揮している社員を分析することで、その部署で求められるスキルや能力が明らかになり、配属先を決定する判断基準になります。
最近では「配属ガチャ」で退職という言葉を聞きますが、スキル・能力・志向を把握することが大切です。

・人事評価
各社員の業績をデータ化することによって、人事評価に客観的なデータを裏付けることが可能です。
主観ではなく客観性のあるデータを根拠に判断ができるため、社員にとっても納得感のある評価になりやすいと言えます。

社員が日々満足をして働くことが定着率にもつながります。
ただ簡単にやってみようということではなく課題もありますのでそちらも合わせてお伝えいたします。

・社員のプライバシー保護

データを取る際には常に測定をおこなっているため、「プライバシーは大丈夫か」「答え方次第で人事評価に影響するのでは」と懸念されることもあると思います。
社員一人ひとりの理解が必要となってきます。

・ピープルアナリティクス担当者の分析能力

ピープルアナリティクスには膨大なデータ分析が必要です。人事だからとは言って簡単に分析が出来るものではありません。
選任担当者が必要、または外部のコンサルタントにお願いをする必要がありそうです。

すぐに導入が難しくてもピープルアナリティクスを始めることでメリットがいっぱいあります。ぜひご検討下さい!