少子高齢化により労働人口が減少し人材不足はずっと続いています。どこの業界でも採用は厳しいという声ばかり。この後よくなることはないので企業はどのように人材確保をしていくか考えないといけません。その中で「シニア採用」はいかがでしょうか?
◆シニア採用とは?
シニア採用とは、定年退職した65歳以上の人材の雇用を目指す採用手法のことを言います。
総務省統計局が公開している人口推計結果によると、日本の総人口は9年連続減少傾向にあります。そのうち、65歳以上の人口割合は28.4%と、過去最高の値を記録しています。
総務省統計局「人口推計(2019年10月1日)」
https://www.stat.go.jp/data/jinsui/2019np/index.html
どんどん減少していく若手層を探し求めるよりもシニア層に活躍してもらうというのはいかがでしょうか?
◆シニア採用のメリット
◎人材不足の解消
最も大きいのはやはり人材不足の解消です。
また、人生経験の豊富なシニア世代が職場にいることで、困難やトラブルが起きたときなど、多様なアドバイスを得られるかもしれません。
◎若手人材の教育や成長につながる
定年後に働く理由はさまざまですが、人の役に立ちたいと考える方もいます。モチベーションの高い方を採用できれば、周りにポジティブな影響を与え、若手の活性化につなげることができるかもしれません。
◆シニア採用のデメリット
◎職場にうまく馴染めない可能性がある
若手社員が多い部署の中にシニア人材を配置しても、周囲と打ち解けることは難しいかもしれません。ジェネレーションギャップによるストレスを抱えてしまう可能性もあるでしょう。
ただ、これはシニア採用に限ったデメリットではありません。若手社員だってうまく馴染めない人もいます。適正を確認しながら人材配置を行う必要があります。
◎健康面の配慮
豊富な経験や実績を持つシニア人材ですが、体力や健康面では現役世代にかないません。短勤務や労働時間を柔軟に設定するなど、働き方を整えましょう。
◎IT活用への対応力
これも現役世代に比べると劣ってしまう可能性もありますが、今まで業務でパソコンを使用していたなら、全くできないということはありません。また今はシニア世代だってSNSを使うのは普通です。もし、できない業務が出てくればフォローする仕組み作りが必要となります。
以前、テレビのインタビューでシニア採用の特集をしており
「一緒に働きたいと思った方がシニアの方だった。それだけです。」と言っていた社長さんがいました。
改めて「一緒に働きたい」と思う気持ちが大切だな、と思いました。
まだシニア採用を導入していない企業は、今後もさらに進んでいく少子高齢化に向けて、「シニア採用」も一つの採用手法として検討してみてはいかがでしょうか。