今回は、あらためて中途採用での母集団形成の手法について、ご説明したいと思います。
募集職種やその人材要件により、手法の選択は異なりますが、基本的なことを押さえておくと計画時に役立ちますね。それでは見ていきましょう。
■転職メディア(サイト)
リクナビNEXT、DODA、マイナビ転職、エン転職などへ求人募集を掲載し、サイトに登録している会員へ、その求人情報を見てもらうことで応募を集めるサービスです。
あわせてIndeedなどの求人情報検索エンジンにも、この求人情報を集約して表示されたりもしますね。
【メリット】
◆より多くの求職者へ告知できる
これらの転職サイトは、転職を考えている多くの方々が利用される情報源です。大手転職には、数百万人が登録しています。
またそのほとんど方々は転職意欲が高い。幅広い求職者層から応募者を集めたい場合は、有効手段になります。
◆求める人材層へのアプローチも可能
転職サイトには大概、スカウト機能が備わっています。
登録会員の履歴、経歴などを見て、求める経験や能力を持った方々へ直接アプローチ(サイト経由)できます。
【デメリット】
◆対象外の応募も増える
多くの求職者が活用するサイトですから、当然、自社が求める人材要件に合わない応募者も増えます。でもお一人お一人には丁寧な対応を心がけましょう。
◆費用がかかる
費用発生のタイミングはサービスによって異なりますので、大抵は応募がある、ないに関わらず、掲載料がかかります。
サイトによっては応募課金など成果報酬のサイトもありますので、自社のご予算に合ったものを選んでいきましょう。
【ポイント】
仕事の意義・やりがい、どんな社員が活躍しているかなど、自社の魅力を様々な視点でPRすることがポイントです。
実際には、自社が求めるターゲット層に合う転職サイトを見つけて、他社の募集内容などを見比べてみましょう。
■合同説明会イベント
新卒採用では、よく活用されている合同説明会。
中途採用では、転職フェアなどと題し、特にエンジニア系の採用活動で開催されているケースなど、多く見受けられます。
これらは転職メディアが主催のものもあれば、中小企業庁、厚生労働省、ハローワークなどの公的機関が主催するものもあります。
また職種別・業界別フェアなど、特定分野に絞ったフェアなどもあるので、うまく選んで活用したいものです。
・認知度が高く規模が大きいもの
・業界や職種など、求める専門性に特化したもの
・帰国子女や障がい者を対象としたものなど、求職者の特徴に着目したもの
このようにイベントの趣旨や規模などの性質に応じて出展企業や来場する求職者の傾向はさまざまです。
中途採用において転職フェアの費用対効果を最大化するためには、自社に合ったイベントを選択し、適切なタイミングで出展することが重要です。
【メリット】
◆求職者と直接お会いできる
中途採用は求職者に求められるポジションやスキルが明確なため、求める人材になかなか出会えないこともあるかもしれません。
そんな中、自社の求める人材が来場しそうな転職フェアを見極め、出展することは、採用可能性の高い転職希望者との出会いを増やすことにつながると思われます。
◆一度に多数の求職者と話せる可能性がある
フェアの参加人数などにもよりますが、多くの求職者に向けて話ができるため、効率的な場合があります。
また、興味を持ってくれた求職者と直にやり取りできるため、その分、選考スピードも早められます。
【デメリット】
◆時間も人手もかかる
転職フェアは1日~数日間の期間で開催されます。フェア出展中、協力してくれる社員の人的コストはやはり嵩むと言えるでしょう。
また、当日に向けてプレゼン内容や資料を準備するといった手間も大変です。
◆競合他社に影響を受ける
当日の出展企業にもよりますが、やはり人気企業に求職者が集中してしまうケースが多くなります。
そんな中、どのようなPRをしてブースに来場してもらうか、話す内容などを工夫できるかといった点を含め、シナリオ作りは大切ですね。
【ポイント】
参加する転職フェアの選択が重要です。転職フェアの種類や規模は様々だからです。
たとえば業界・職種別セミナーは、特定の業界・職種に対して意欲の高い人材が集まります。また特定の年代にフォーカスした求職者を集めるフェアもあります。
あるいはUターン、Iターンのような地方就職へ興味関心がある求職者が集まるフェアもあります。