これから中途採用を担当することになった方や中途採用を見直すことになった担当者の方々へ、いくつかの採用手法についてご紹介していきたいと思います。
もちろん採用事情は、各社様々です。
採用費用、求人職種、仕事の難易度などにより、その採用手法は異なるものです。例えば人気企業で営業職(未経験もOK)であれば「転職サイトなどを活用して、不特定多数の人に呼びかける手法」も良いと思います。
また専門スキルを求めるエンジニア職では「人材エージェントへの依頼を中心に、特定の個人にアプローチする手法」などがよく使われますね。
このように1つの方法だけで採用に至るケースはごく稀です。
通常、採用を成功に導くためには、いくつかの採用手法を効果的に組み合わせることが大切ですね。今回は、「なるべく採用コストを掛けずに採用する方法」について、考察したいと思います。
■リファラル採用
自社の社員から知人・友人を紹介してもらい、採用に繋げる手法です。
ここ数年、全社的な取り組みとして行なう企業が増えています。
【メリット】
◆自社に適した人材の獲得がしやすい
紹介者が社員なので、社風や職場環境などともに、紹介する知人・友人の人間性をよく理解していることになります。
そのため、自社に適した人材と出会える可能性が高くなります。入社後の定着率の向上も期待できます。
◆コストが比較的、安価に収められる
リファラル採用では、入社に至った場合、紹介した自社社員へインセンティブを支給するのが一般的です。
逆に言えば、それ以外の費用的コストはかかりません。設定金額はお一人当たり数万円~数十万円まで様々ですが、社員がやる気を出してくれる金額を提示されているようです。
【デメリット】
◆社員の協力体制
社員のみなさんからすると、自分の知人・友人を会社へ紹介することは、結構なプレッシャーです。
制度や仕組みを整えるのはもちろんですが、人事のみなさんから気軽に声掛けをしていくことも重要です。
紹介のハードルを下げることを継続的に行うことで、社員の方々のプレッシャーも軽減されるでしょう。
また成果を共有することも大切ですね。
こういった地道な対応をしていかないと、すぐに制度は形骸化してしまいますので、ご注意ください。
先日、こんな事例をお聞きしました。「あなたが責任者となってチームを作る際、5名の人材を集められますか?」と中途採用の役員面接時に質問して、しっかり回答できる方を優先的に採用しているとのこと。
これは候補者の回りに信頼できる人材がいること、そして評価されているであろうことを確認するとともに、実際に入社後、リファラル採用へと結びついているとの事でした。それだけの人材から応募があり、かつ知人・友人にもお勧めできる会社の魅力も素晴らしいですけどね。
■リファラル採用とハローワークを組み合わせる
採用で成果を得るためには、いくつかの採用手法を組み合わせてみることも必要です。
今ご紹介した「リファラル採用」と「ハローワーク」に「自社の採用ホームページ充実」はどうでしょうか。
リファラル採用の実績を社内へ告知しさらに浸透させるために、紹介を受けて入社した社員のインタビューを公開していくのも良いと思います。
自社を紹介する際に感じる不安を払拭し、制度の活性化を後押しするでしょう。次に、ハローワークも活用してみる。
ハローワークは、厚生労働省が管理する職業紹介事業です。
自社の所在地を管轄するハローワークに申し込みを行なうことで、「求人票」をハローワーク内の情報端末内に掲載できます。
【メリット】
◆無料で求人掲載できる
無料なので、まずはハローワークに求人票を出してみる。
そんな使い方もできます。
【デメリット】
◆求める人材からの応募が少ない
たくさんの求人情報が掲載されていますので、自社の求人票が埋もれてしまい、求職者に見てもらえない可能性があります。
また掲載できる情報量が限られているため、お仕事の魅力や、求める人材像について上手く求職者に伝えられない可能性があります。
そのため、採用したい人材からの応募を促しにくい側面があります。
実際、まずはハローワークに求人を出してみて、成果が出なかったら有料の採用手法を検討するという企業も多いようです。
もちろんアンマッチな応募が増えるかもしれません。
でも自社の中途採用ホームページへの誘導のうえ、少ないターゲット層へ魅力づけを行い、応募の後押しができるかもしれません。
採用ホームページをリニューアルせずとも、ブログ機能などを活用して、情報をどんどん追加していきましょう。
リファラル採用もハローワークも採用に関する情報量は少ないので、採用ホームページなどで補完していくことをお勧めいたします。